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時代を先取りしすぎた男?奇妙な音楽家「エリック・サティ」

皆さんはエリック・サティをご存知でしょうか?サティは20世紀の西洋音楽に多大な影響を与えたフランスの音楽家です。

サティの名前は知らなくとも「ジムノペディ」や「ジュ・トゥ・ヴー」などは皆さん聞いたことがあるはず。

このようにとても穏やかで軽快な曲を作ったサティですが、彼は数多くの「奇人」として知られています。

そこで今回はエリック・サティの「奇人」エピソードをご紹介していきます。

奇妙な曲名の数々

サティは楽曲に変なタイトルをつける事の多い人でした。

例えば「干からびた胎児」、「官僚的なソナチネ」、「犬の為のぶよぶよとした前奏曲」、「あらゆる意味にでっちあげられた数章」、「快い絶望」などなど・・・。

特に有名なのが昔「トリビアの泉」で紹介された「ヴェクサシオン」という曲で1分程度の短いフレーズをなんと840回繰り返すという、まさに「ヴェクサシオン(嫌がらせ)」な曲も作っていました。

「梨の形をした3つの小品」

サティと親交の深かった芸術家の1人、クロード・ドビュッシー。彼は理論派で、あまりに自由な曲をつくるサティに「君はもっと様式(フォルム)を大切にするべきだ」と苦言を呈したことがありました。

そこでサティは「梨の形(フォルム)をした3つの小品」という曲を書き、「これで私にフォルムがないなどと誰にも言わせない」と言ったそうです。

しかも、フランス語の「梨」には「まぬけ」や「うすのろ」という意味もあり、ドビュッシーに対する皮肉も込められていました。

さらにこの曲、「3つの小品」というタイトルながら実際には7つの小品からなっています。

お金に無頓着

お金にまるで興味が無く、精神的な自由を追い求めたサティ。

作曲の依頼を受けても依頼料が高すぎると怒りだし、金額をさげるまでは依頼を受けなかったそうな。

そのためいつも質素な生活をしていたといいます。

曲に聞き入っていた観客に激怒

当時の音楽はじっくりと聞き入るのが当たり前の時代。

しかしサティは酒場のピアノ弾きの経験から、当たり前のようにそこにある音楽というものを目指していました。彼はそれを「家具の音楽」と名付けました。

ある日とある演奏会の休憩時間にサティはお客さんがおしゃべりを楽しんでいる後ろで演奏を始めました。

お客さんがその曲の素晴らしさに聞き入っていると、サティは「音楽を聴くんじゃない!おしゃべりを続けるんだ!」と激怒しながら演奏を続けたそうです。

謎に包まれた私生活

サティの晩年については謎が多く、分かっていることは59歳の時に肝硬変で亡くなったという事だけです。

生前は人付き合いをあまりせず、生涯独身を貫いていたため、彼が亡くなった後数少ない友人達が遺品整理をする事になりました。

サティの部屋を訪れた友人たちは驚きました。部屋には2台のグランドピアノ(しかも1台はからっぽで中には未開封の手紙が大量に入っていた。)

そして100本近いこうもり傘。そして床には装飾文字や絵が描かれた大量の紙切れ。

一体この部屋でサティはどんな生活を送っていたのか。いまだに真相はわかっていません。

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